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MTMDF


4.6 ( 9056 ratings )
Bücher
Entwickler HAKUHODO DESIGN
14.99 USD

●MTMDFとは?
「MTMDF」は、複雑系科学:池上高志、写真:新津保建秀、サウンド:evala、デザイン:永井一史、ウェブサイエンス:岡瑞起など各ジャンルを代表するメンバーによって、複層的に内容が構成されていることが大きな特徴です。

MTM(Mind Time Machine)の作品記録を中心としながら、背後にある科学的な発想や哲学、前段階の実験、同時期に行われたアートイベント、先鋭的なアーティストたちとの出会いなど、多様な要素同士がつくり出す、「弱く広がるネットワーク」が構造そのものとして表現されている、「新しいメディアのカタチ」に挑戦した電子書籍です。

●メンバー紹介
池上高志 複雑系科学研究者/東京大学教授
新津保建秀 写真家
evala サウンド・アーティスト
岡瑞起 筑波大学システム情報系・助教
永井一史 アートディレクター/クリエイティブディレクター

●長く付き合っていく「複雑さの構造」
この書籍の一番の特徴は、複数の形式が同一の書籍の中に混在し、成立していることです。
「ぱっと見てすぐ分かる」「説明を読んでから使い始める」といった分かりやすさや利便性を高めるのではなく、すぐには分からないけれど、長い時間をかけて付き合っていくことによって見えてくるコンテンツ間の関係性など、この書籍ではそのような意味での「複雑さの構造」が志向されています。

●始まりも終わりもない書籍
通常の書籍は、1章、2章、3章・・・のように順番通りに読むことが規定されていますが、この書籍ではひとつの読み方が定められていません。円環の構造を持っているので、どの章から読み始めても、次の章へと接続できるようになっており、「始まりも終わりもない書籍」として成立しています。文章もどの章からでも読み始められる構造を持っています。

●MTMからMDFへの発展
書籍には、MTMの制作を発端にして、「WEB上における過剰なデータの流れ」という今日的な視点が盛り込まれています。MDF(Massive Data Flow)と呼ばれるその視点から、MTMを再解釈した「MTMDF」としての新しい展開の足跡がこの電子書籍には記されています。そのひとつが、池上による「手書きの書き込み」です。2010年からの3年間に池上が書き溜めた考察やそれ以降の展開について、元の文章上に重ね合わされています。
そこにはMDFとしての展開の中で生まれてきたアイデアや研究も多数含まれています。アナログな手の痕跡に含まれる情報の過剰性をきっかけに、この書籍が表現している思考のループの中に読者を誘う役割も担っています。

●相互に関係し合う過剰な画像データ
この書籍では、新津保による1万点以上にもわたるデジタルデータからセレクトされた、実に多くの画像が掲載されています。それは、少しずつ変化するイメージを組み合わせ、過剰性があることで立ち上がる意味と構造に着目させることを狙ったものです。
ひとつのテキストの章には、3つのイメージ群が対応しています。テキストとイメージは、必ずしも意味的には対応しておらず、並列的な関係を保ちつつ配置されています。この組み合わせのパターンを、行きつ戻りつしながらテキストとイメージを味わうことが、この書籍でできる新しい体験のひとつです。テキストとイメージの思いがけない組み合わせをきっかけに、読者の思考がずれつつ再帰してくれることを期待しています。

●evalaによる多彩なサウンドを収録
サウンドアーティストevalaによって新たに収録された音源は、MTMインスタレーションや第三項音楽プロジェクト(Third Term Music)などにおいて池上との共同作業によって生まれたプログラムから生成されており、12の章ごとに様々な世界観を表現しています。画像をスライドして閲覧する操作時に、該当曲のランダムな箇所からサウンドの再生がスタートされるなど、書籍を体験するその時々によって違った体験を行うことができます。テキスト・画像・音という多様なコンテンツが織りなす複層的なメディア体験をお楽しみください。

収録曲
01−MTM
02−DMN
03−LongTime
04−Offstage
05−interdisciplinary
06−Autonomy
07−Affordances
08−Lifeitself
09−Principles
10−Maximalism
11−Interaction
12−BergsonianTime